【ATPを再合成!】身体を動かすエネルギーを知って鍛えていきましょう②【3つのシステム】

栄養

皆さんこんにちは!

玄米は金のいぶき

TOLの伝道師、松波柑九郎です

ATPが身体のエネルギー源であることは皆さんご存じですか?

ATPについてはコチラをご参照ください。

ATPはあらゆる動植物すべてのエネルギーです。

本日はATPを供給するシステム、エネルギー産生機構について知って鍛えていきましょう!

エネルギーを作るシステムには、酸素を必要としない無酸素性プロセスと、酸素を必要とする有酸素性プロセスがあります。

無酸素性プロセスには「①ATP-PCr系」「②解糖」、有酸素性プロセスには「③酸化機構」があり、この3つがATPというエネルギー源を作り出してくれるのです。

それでは3つのエネルギーシステムを詳しく見ていきましょう!

①ATP-PCr系:クレアチンリン酸
・無酸素性プロセスにおいて、ATPの補給に最初に用いられるのがクレアチンリン酸です。
クレアチンリン酸PCrまたはPCと呼ばれ、身体中に極少量だけ存在し、リン酸(P)を貯蔵する働きがあります。
クレアチンリン酸自体は、直接エネルギーになる訳ではありませんが、アデノシン三リン酸(ATP)がリン酸(P)を1つ切り離しアデノシン二リン酸(ADP)になった後、貯蔵していたリン酸(P)を供給することでアデノシン三リン酸(ATP)に再び合成させてくれるのです。

・エネルギー供給速度が非常に素早く、30秒以内の短時間に高強度の激しい運動をするときに優位に働きます。
サプリメントにクレアチン、またはクレアチンモノハイドレートというものがありますが、これを摂取する事で激しい運動に対する継続時間を増やすことができます。
②解糖
・筋肉の中の糖質(グリコーゲン及びグルコース)を分解する過程を解糖といいます。
いくつものステップを経て2つのピルビン酸2つのATPを生成します。

解糖には酸素は必要ありません。

・ピルビン酸は普段の安静時や運動強度の低い有酸素中においては、生成が緩やかでミトコンドリアに取り組まれ水と二酸化炭素に分解されます。
しかし、30秒~3分間の高強度から中強度激しい運動中においては、無酸素性の解糖が優位になりピルビン酸の生成速度が速く、ミトコンドリアの処理速度が追い付かず、ピルビン酸は乳酸に変換されます。この乳酸が蓄積してくると、筋肉に焼き付く感覚「バーン」や筋収縮が一時的に行えない状態になります。走ったり、筋トレをしていると筋肉は疲れますよね、それが乳酸が蓄積している状態です。
※現在は乳酸と同時に作られる水素イオンが疲労の原因だという考えが優位的です。
③酸化機構
・解糖において普段の安静時や3分以上の運動強度の低い有酸素中、ピルビン酸はミトコンドリアに取り組まれ水と二酸化炭素に分解されます。
この時グルコース分子1つにき34~36のATPが再合成されています。
このプロセスを酸化機構といいます。

・筋細胞を含むほとんどの細胞にはミトコンドリアが存在します。この組織はエネルギーの生産工場と呼ばれており、細胞中のミトコンドリアが多いほど有酸素性エネルギーの生成能力は高くなります。多くのミトコンドリアを有しているほど有酸素運動に適しており、疲労に強いという事になります。

・脂質を分解してATPを再合成するプロセスを脂質代謝といいます。
脂質は筋肉にとって有用かつ最大のエネルギー源であり、酸化機構によってATPの再合成に利用されます。
脂質代謝は安静時でもエネルギーとして活用されているが、運動強度が増すにつれて必要エネルギーとしての割合が減少していく。
激しい運動においては脂質はエネルギーとして、あまり使われなくなるという事です。

・運動に必要なエネルギーを脂質代謝だけでは供給できなくなったとき、筋肉の中のグリコーゲンが使われます。これを糖新生といい、有酸素運動で筋肉が減少する理由です。
筋肉が分解することを異変(カタボリック)とも言われます。
柑九郎
柑九郎

●エネルギーシステムのまとめ

ATP-PCr系は無酸素性で30秒以内の高強度運動時、クレアチンリン酸でATPを再合成する。

解糖は無酸素性で30秒~3分の高・中強度運動時、糖質(グルコース)でATPを2つ再合成する

酸化機構は有酸素性で3分以上の中・低強度運動時、三大栄養素からATPを34~36再合成する。

入門運動生理学

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回も皆様のTOL(トレーニングオブライフ)が向上できるお話をさせていただきます!

お楽しみに♪

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