【身体の補酵素】水溶性ビタミンを知って鍛えよう!【尿で排出】

栄養
柑九郎
柑九郎

皆さんこんにちは!

僕がTOLの伝道師、松波柑九郎です。

蝉の声を聞いて季節を感じる風流な面もあります。

皆さんは栄養を気にして食事を摂っていますか?

朝は食パンとジャムだけ、お昼はパスタ、ラーメン、夜はビールとおつまみなど、極端な例ですがこれは健康な食事とは言えませんね。

ただ、ダイエット中だから野菜を多めに、お肉は少なめと偏った健康意識も栄養バランスがとれてなくよろしくはありません。

栄養学とは「病気を予防し、正しい食事や生活習慣を実践して健康を維持する」ことです。

痩せようと太ろうと、ムキムキになろうと、スレンダーになろうと健康でなくてはいけません。

健康なうえでの理想のボディを作り上げましょう。

さて本日は、ビタミンの中でも水溶性ビタミンについて知って鍛えていきましょう!

ビタミンはたんぱく質、脂質、炭水化物の三大栄養素と比べると、ミネラルと同じく疎かになりがちな栄養です。

しかし、ビタミン、ミネラルは生命維持に必要な栄養です。

三大栄養素にビタミン、ミネラルを加えて五大栄養素とも呼ばれます。

ビタミンは現在13種類があります。

そのうちビタミンA、D、E、Kは脂溶性ビタミンと言い

ビタミンB1B2B6、B12、ナイアシン、葉酸、ビオチン、パントテン酸、ビタミンCは水溶性ビタミンと言います。

それではまず、水溶性ビタミンについてを紹介していきます。

■水溶性ビタミンとは
ビタミンB群と呼ばれるB1B2B6、B12、ナイアシン、葉酸、ビオチン、パントテン酸ビタミンCの9種類の事です。
特徴としては水に溶けやすく、熱や光に弱く、尿に排出されやすい性質があります。
ビタミンB1、B2、Cは不足しやすい為、注意が必要です。
Ⅰ.ビタミンB1(チアミン)糖質からエネルギーを作り出す過程に必要な栄養(補酵素)
糖質(炭水化物)は代謝の過程でグルコース(ブドウ糖)に分解されエネルギーを生み出し、ピルビン酸に分解されます。ピルビン酸はその後いろいろな経路をたどってエネルギーを再生産し最終的には二酸化炭素と水に分解されます。
ビタミンB1はこの「糖質の代謝」においていたるところで補酵素として働いているのです。

・1日当たりの摂取推奨(㎎/日)…
男性12~49歳1.4~1.5㎎ 50歳以上1.2~1.3㎎
女性12~49歳1.1~1.3㎎ 50歳以上0.9~1.0㎎
※妊婦さんや授乳中の方は+0.2㎎

・含まれる食品(1食分量)…
豚ロース100gあたり0.77㎎
うなぎ100gあたり0.75㎎
たらこ60gあたり0.43㎎
豚ひき肉50gあたり0.31㎎
玄米150gあたり0.21㎎

・不足すると…
ピルビン酸がうまく変換されず、疲労物質といわれる乳酸に変化し細胞内に蓄積されます。
こうなるとエネルギーの生産がされなくなり、筋肉疲労、倦怠感、食欲不振が現れます。さらに不足が続くと集中力の低下、イライラ、不安、運動神経の低下など脳や神経に異常が起こります。

有名な症状では脚気、ウェルニッケ脳症です。
脚気:腱反射の低下(椅子に座り足が浮いた状態で脛をたたくと足がピンと反応)、むくみ、しびれが現れ放置すると心不全で死に至ることもあります。
ウェルニッケ脳症:中枢神経が侵され眼球運動の麻痺、意識障害が生じます。

・過剰症になると…
ビタミンB1は水溶性なので体内には蓄積されず、過剰症になる心配はほとんどありません。
Ⅱ.ビタミンB2(リボフラビン)三大栄養素(PFC)の代謝を促し、特に脂質の代謝において必要な栄養(補酵素)
三大栄養素(PFC)がエネルギーとして代謝されるのを助けてくれます。
特に脂肪酸がエネルギーに変換される「脂質の代謝」において必要な補酵素として働きます。
また、たんぱく質の代謝と合成も促し、皮膚や粘膜を正常に保ちつので、美容や子供の成長には欠かせない「発育のビタミン」とも呼ばれます。
さらに活性酸素を除去して老化を抑制や、生活習慣病の予防にもなります。
発見当初はビタミンGと呼ばれていました。
スポーツをする方や、運動量の多い方は特に大事になってきますので多めに摂取しましょう。

・1日当たりの摂取推奨(㎎/日)…
男性12~49歳1.6㎎ 50歳以上1.3㎎
女性12~49歳1.2~1.4㎎ 50歳以上1.1㎎
※妊婦さんは+0.3㎎、授乳中の方は+0.5㎎

・含まれる食品(1食分量)…
牛レバー30gあたり1.20㎎
豚レバー30gあたり1.08㎎
うなぎ100gあたり0.74㎎
鶏レバー40gあたり0.72㎎

・不足すると…
脂質からのエネルギー代謝が滞ります。
つまり、運動しても脂肪が燃焼しないことになります。
不足が続くと肌荒れや口内炎、目の粘膜が弱り眼精疲労を引き起こします。
また、発育不良を起こす事もあるので子供や妊婦さんは十分摂取しましょう。

・過剰症になると…
ビタミンB2は水溶性なので体内には蓄積されず、過剰症になる心配はほとんどありません。
排出時には尿が黄色くなります。
Ⅲ.ビタミンB6(ピリドキシン)
●たんぱく質の分解と合成に不可欠な栄養(補酵素)
たんぱく質はアミノ酸に分解された後、肌や筋肉など身体の様々な細胞、組織を作るために合成されます。ビタミンB6はその分解、合成にかかわる酵素の補酵素として働いてくれています。
アミノ酸からエネルギーを作る過程でも必要で、たんぱく質を多く摂取する方ほど必要となってきます。
※ビタミンB6が補酵素に変換される為にはビタミンB2が必要です。

・1日当たりの摂取推奨(㎎/日)…
男性12~49歳1.4~1.5㎎ 50歳以上1.4㎎
女性12~49歳1.2~1.3㎎ 50歳以上1.2㎎
※妊婦さんは+0.2㎎、授乳中の方は+0.3㎎

・含まれる食品(1食分量)…
かつお40g(1切れ)あたり0.76㎎
びんちょう鮪75gあたり0.70㎎
生白鮭80g(1切れ)あたり0.51㎎
牛レバー40gあたり0.36㎎
玄米150gあたり0.27㎎

・不足すると…
アミノ酸からはドーパミン、アドレナリン、セロトニン、GABAギャバなどの神経伝達物質も合成されます。ビタミンB6はその合成にも関与しているので、自律神経やホルモンバランスが崩れて不調が現れる事があります。
GABAギャバは神経細胞の興奮を抑える働きがあるので、不足すると中枢神経が異常を起こし痙攣を起こすこともあります。

女性の場合は月経前の排卵期にエストロゲンというホルモンによりアミノ酸代謝が促進され、血中のビタミンB6が著しく低下します。月経前のイライラやだるさ、食欲不振の原因はビタミンB6の不足といわれています。
ビタミンB6を多く摂取する事で月経前症候群の症状が軽減されたという報告があります。

ビタミンB6は腸内細菌から合成され不足しにくいと言われていますが、こうすぃ物質を長期間服用している方や、月経前の女性は不足する場合があります。
皮膚炎、口内炎、貧血、食欲不振、神経家の不調が起こりやすくなります。

・過剰症になると…
ビタミンB6は水溶性なので体内には蓄積されず、過剰症になる心配はほとんどありません。
Ⅳ.ビタミンB12(コバラミン)たんぱく質の合成、エネルギー生成をサポートしてくれる栄養(補酵素)
葉酸とともにアミノ酸の代謝に関わり、たんぱく質の合成エネルギー生産を助けてくれます。
また、脳や脊髄からなる中枢神経の機能を正常に保ち、機能を改善する働きもします。ビタミンB12を投与して、睡眠障害が改善されたつの報告もあります。

・1日当たりの摂取推奨(㌨g/日)…
男性12~49歳2.3~2.5㌨g 50歳以上2.4㌨g
女性12~49歳2.3~2.㌨g 50歳以上2.㌨g
※妊婦さんは+0.4㌨g、授乳中の方は+0.8㌨g

・含まれる食品(1食分量)…
牛レバー40g(1切れ)あたり21.㌨g
アンコウ肝50g(1切れ)あたり19.6㌨g
さんま150g(1尾)あたり18.6㌨g
あさり80g(約10個)あたり16.8㌨g

・不足すると…
赤血球の生産が滞り、悪性貧血(巨赤芽球性貧血)を発症する原因となります。
巨赤芽球性貧血とは、大きく未熟な赤血球(巨赤芽球)ができることです。
極端に偏食をしなければ起こりにくいですが、高齢者や胃を切除した人は吸収が悪いので注意が必要です。悪性貧血の場合は全身疲労、めまい、動悸、食欲不振となります。
神経の損傷が起きる可能性があり、手足のチクっとした感じや感覚の消失、筋力の低下、反射の消失、歩行困難、錯乱、認知症などが起こりえます。

・過剰症になると…
ほとんど心配はありません。
Ⅴ.ナイアシン三大栄養素のエネルギー生産、アルコールの分解を助ける栄養(補酵素)
ナイアシンはニコチン酸とニコチンアミドの総称で、当初はビタミンB3と呼ばれていました。
ニコチン酸は肝臓でニコチンアミドに変換され、体内ではニコチンアミドとして存在します。
ニコチンアミドはNAD、NADPという補酵素に変換され、三大栄養素からエネルギーを作る過程で、様々な酵素を助ける働きをしてくれます。
アルコールの代謝にも欠かせず、アルコールは肝臓でアルコール脱水素酵素により、頭痛、吐き気、二日酔いの原因になるアセトアルデヒドに分解されます。更に、アセトアルデヒド脱水素酵素によって無害な酢酸に分解されます。ナイアシンはそれぞれの酵素の補酵素として働いてくれます。

・1日当たりの摂取推奨(㎎/日)…
男性18~69歳15~16㎎
女性18~69歳11~12㎎
※妊婦さんは+0㎎、授乳中の方は+3㎎

・含まれる食品(1食分量)…
生たらこ60g(1腹)あたり29.7㎎
かつお100gあたり19㎎
びんながまぐろ75g(5切れ)あたり15.6㎎
玄米150g(茶碗一杯)あたり3.8㎎

・不足すると…
必須アミノ酸のトリプトファンから作られますが、転換率は60分の1です。
不足すると食欲不振、消化不良、皮膚
ほとんど心配はありませんが、ペラグラ症になる恐れがあります。
ペラグラ症とは皮膚炎、下痢と認知症が主な症状です。

・過剰症になると…
ほとんど心配はありません。
Ⅵ.葉酸(プテロイルグルタミン酸)ビタミンB12と造血を助ける栄養(補酵素)
体内でテトラヒドロ葉酸に変換され、補酵素として働きます。
「造血のビタミン」とも呼ばれ、ビタミンB12とともに赤血球の形成に関わってきます。
どちらかが不足すると悪性貧血(巨赤芽球性貧血)を発症するリスクが高まります。

葉酸は核酸の合成に不可欠で、特に妊娠初期の方は注意が必要で、核酸から作られるDNAの遺伝子情報によって、細胞の分裂・増殖を助けます。
妊娠初期は細胞分裂を繰り返し、胎児が成長する大事な期間で、葉酸の必要量も増加します。
不足すると胎児の神経管閉鎖障害という先天異常のリスクが高まるので、厚生労働省では妊娠の可能性のある方には食事以外からも葉酸を摂取するように通知されます。

・1日当たりの摂取推奨(㌨g/日)…
男性12~49歳230~240㌨g 50歳以上240㌨g
女性12~49歳230~240㌨g 50歳以上240㌨g
※妊婦さんは+240㌨g、授乳中の方は+100㌨g

・含まれる食品(1食分量)…
牛レバー40g(1切れ)あたり1000㌨g
豚レバー30g(1切れ)あたり800㌨g
鶏レバー40g(1切れ)あたり520㌨g
ブロッコリー100gあたり210㌨g

・不足すると…
必須アミノ酸メチオニンの合成する過程でも必要で、不足すると合成が進まず、血管内のホモシステインが増え、動脈硬化動脈血栓の原因になりえます。
胎児の神経管閉鎖障害という、胎児の発育不全による脳や脊髄の先天異常のリスクが高まります。

・過剰症になると…
通常の食事で過剰症になる事はありませんが、サプリメントを大量摂取した場合、発熱や蕁麻疹など葉酸過敏症にある恐れがあります。
Ⅶ.ビオチン疲労や筋肉痛予防に関与する栄養(補酵素)
ビオチンは食事以外にも、腸内細菌で合成されています。
体内でカルボシキラーゼという糖質のリサイクル(糖新生)やアミノ酸の代謝に関わる酵素の補酵素として働いてくれます。
糖新生はグルコース(ブドウ糖)からエネルギーを作り出すときに出来る乳糖を、肝臓でグルコース(ブドウ糖)に再合成する仕組みです。
ビオチンが不足すると糖新生の過程で乳糖の代謝が進まず、疲労や筋肉痛が出やすくなります。

・1日当たりの摂取推奨(㌨g/日)…
男性12~49歳50㌨g 50歳以上50㌨g
女性12~49歳50㌨g 50歳以上50㌨g
※妊婦さんは50㌨g、授乳中の方は50㌨g

・含まれる食品(1食分量)…
鶏レバー40g(1切れ)あたり93㌨g
牛レバー40g(1切れ)あたり30㌨g
豚レバー30g(1切れ)あたり24㌨g
真カレイ100g(1切れ)あたり24㌨g

・不足すると…
バランスの良い食事をしていれば心配はありませんが、卵白にはアビジンというたんぱく質が含まれ、アビジンは腸内でビオチンと結合するので、吸収を妨げる事があります。
その結果、ビオチンが不足して皮膚炎をおこし、卵白障害になる恐れがあります。生卵を食べ過ぎると発症する可能性があるので注意しましょう。

・過剰症になると…
ほとんどありません。
Ⅷ.パントテン酸ビタミンCの働きを助ける栄養(補酵素)
パントテン酸の名前の由来はギリシャ語で「いたるところに」を意味し、その名の通り様々な食品に含まれ、吸収されやすいビタミンです。
体内では補酵素のコエンザイムA(CoA)の構成成分として、140種類以上の補酵素として働いてくれます。
三大栄養素のエネルギー代謝にも活躍し、糖質代謝ではピルビン酸がアセチルCoAに変換されるときの酵素の構成物質として代謝を助けてくれます。
また、コラーゲンの生成に欠かせないビタミンCの働きも助け、新陳代謝を高めて肌の健康を守ります。
パンテノールという皮膚の炎症や、やけどを治す薬の成分としても有名です。

・1日当たりの摂取推奨(㎎/日)…
男性12~49歳5~7㎎ 50歳以上5㎎
女性12~49歳4~6㎎ 50歳以上5㎎
※妊婦さんは5㎎、授乳中の方は5㎎

・含まれる食品(1食分量)…
鶏レバー40g(1切れ)あたり4.4㎎
子持ちカレイ130g(1切れ)あたり3.1㎎
たらこ60g(1腹)あたり2.21㎎
ひきわり納豆50g(1パック)あたり2.14㎎

・不足すると…
パントテン酸は腎臓皮質ホルモン(ストレスに対する抵抗を高める)の合成にも関わる為、不足するとイライラや倦怠感などの症状が出る恐れがあります。
しかし、様々な食品や腸内で合成されるため、よほど偏食をしない限り不足することはありません。

・過剰症になると…
必要以上なものは尿とともに排出されるので、過剰症による報告はほとんどありません。
Ⅸ.ビタミンCコラーゲンの合成に必須で、皮膚、粘膜、骨の健康を保つ栄養(補酵素)
ビタミンCは小腸から吸収されると、アスコルビン酸として存在し、全身の組織へ運ばれます。
強い抗酸化作用が特徴で、酸化した物質から酸素を取り除く、酸化還元の働きをしてくれます。
酸素紫外線ストレスにより活性酸素(フリーラジカル)に変化すると、体中の細胞を酸化させて老化や様々な病気を引き起こす原因になります。
しわ、シミ、動脈硬化、癌なども酸化作用の悪影響で、ビタミンCはこれらを抗酸化作用によって防いでくれます。

何よりも、コラーゲンの合成に欠かせない存在で、コラーゲンは全身のたんぱく質の30%を占めており、皮膚、粘膜、骨を丈夫に保ってくれます。
美容に欠かせないビタミンの所以です。

また、ストレスを受けると分泌される、副腎皮質ホルモンの生成を助けてくれます。
ストレスが多いとビタミンCの消費量が増える為、十分に摂取する必要があります。

・1日当たりの摂取推奨(㎎/日)…
男性12~49歳100㎎ 50歳以上100㎎
女性12~49歳95~100㎎ 50歳以上100㎎
※妊婦さんは+10㎎、授乳中の方は+45㎎

・含まれる食品(1食分量)…
赤ピーマン130g(1個)あたり256㎎
アセロラジュース200mlあたり200㎎
キウイ100g(1個)あたり59㎎
ブロッコリー100gあたり54㎎

・不足すると…
不足するとコラーゲンの生成が滞り、肌の張り、ツヤがなくなります。
不足状態が長引くと、毛細血管が弱くなったり、歯茎や皮膚から出血する壊血病を発症します。
また、鉄分の吸収を高める作用もあるので、鉄欠乏貧血を招く恐れもあります。

・過剰症になると…
尿とともに排出されるので、過剰症の心配はありません。

水溶性ビタミンは、エネルギーや筋肉になる訳ではありませんが、身体の機能に関わる栄養なので無下にはできませんね。

運動・からだ図解 栄養学の基本

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回も皆様のTOL(トレーニングオブライフ)が向上できるお話をさせていただきます!

お楽しみに♪

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